「豊洲直送」で売れるのか? “ブランド定着”のカギは

10/11 20:53
さまざまなニュースの疑問を解明していく「はてな」。
11日のテーマは、お魚屋さんなどでよく見る「築地直送」という文字。

11日、豊洲市場がオープンしたことで、この言葉も、これから「豊洲市場直送」と表記される。

慣れていた築地から、豊洲ブランドというのは定着するのか。

スペイン人「(豊洲を知っている?)トヨタ?」
ドイツ人「トヨス...わからないな」

11日、築地を訪れていた外国人が困惑する中、ついにオープンした豊洲新市場。
活気あふれる場内の片隅で、その役目を終えようとしていたのが、多くの店舗を飾った「築地直送」ののぼり。

浜のや商店・古畑興亜社長は、「これはもう終わりました。築地はこれが最後の1枚」と話した。

築地市場の紋所・魚河岸マークを生んだ老舗に残る、最後の1枚。

古畑社長は、「わたしも築地で55年育てていただいたんで、愛着がありますね」と話した。

83年の歴史に幕を下ろした築地市場。

築地市場の目の前にあったバス停、10日までは「築地市場正門前」という名前だったが、11日から「国立がん研究センター前」という名前に変更になった。

歴史的な節目を迎え、大きく様変わりと思いきや、市場の移転も何のその。
変わらぬ活気にあふれていた。

築地場外市場では、「いいですよね、にぎやかで。食堂でマグロ食べてきたけど、やっぱりおいしい」、「ガヤガヤガヤっていうにぎやかなところに入る、そういう感じがいい」などの声が聞かれた。

また、築地場外のすし店の店員は、「だって長年かかって、ようやくできた築地の名前なんだもん」と話した。

しかし、ここでの魚も、これからは豊洲市場などから仕入れることになる。

そんな中、本音を漏らしたのは、スーパーの鮮魚に貼る「築地市場直送」というシールの販売会社。

パッケージアート・小林正彦さんは、「市場がなくなるっていうのがあまりないこと、珍しいことなので、そういう意味ではちょっと感慨深いものはある」と話した。

移転に合わせ、「豊洲市場直送」というシールの生産を始めたが、今後には不安が。

小林さんは、「築地のブランドが今まで強いので、豊洲もそれに負けないくらいブランド価値が上がってくれればいいなと思う」と話した。

日本の台所は、築地から豊洲へ。
この大きな変化は、はたして消費者の目にどう映るのか。

世界の“築地ブランド”、“豊洲ブランド”どうなる?

まず、「築地直送」と「豊洲直送」、この2つを目にした印象を街で聞いてみると...。

60代女性「築地直送って言われると、そうなのかなって。ブランド。いいものを仕入れているのかなって」

60代女性「『豊洲直送』っていうのに慣れるまで、まだ絶対時間がかかると思う」

市場で働く仲卸業者からは、海外でのこんな評価も聞かれた。

仲卸「樋長」8代目・飯田統一郎社長は、「僕、若い時に海外に4年間いたんですけど、魚って『日本に送る』と言うんじゃなくて、『築地に送る』って言うんです。それくらい築地っていう名前が海外に浸透していたんで、(市場を)名前ごと変えるというのは、相当時間がかかると感じている」と話した。

世界にとどろく“築地ブランド”。

フランス人「築地はガイドブックにも載っているので、知っていますよ」

世界一のシェアを誇る英語の旅行ガイドブックには、見開きのページに、大きく築地市場の写真が。

さらに、11日の豊洲移転について、海外メディアが、「“新しい築地”市場でマグロの初競り」と報じるなど、築地ブランドは絶大な知名度を誇っている。

アメリカ人「(次の市場の場所の名前を知ってますか?)TOで始まる場所ですよね。ト...ト...『トイ』みたいな名前」

そして、気になるのが、「築地食堂」と書かれたのれん。

築地市場から仕入れた魚介類を使った海鮮丼などが自慢の、その名も「築地食堂 源ちゃん」。
築地という名前が店名になっている。

国内とハワイに38店舗を展開しているが、築地市場の閉鎖で、店の名前をどうするのか。
“豊洲食堂 源ちゃん”に変えるのか。

築地食堂 源ちゃん お台場店・鈴木昭彦店長は、「本日から、豊洲の方から仕入れをさせていただいてるのですが、築地というブランドが絶大なものですから、今後も(名前を変えず)築地というブランドを継承していきたいと思います」と話した。

“築地ブランド”に追いつくには、相当な時間がかかりそうな“豊洲ブランド”。

しかし、その豊洲では、自信に満ちた“前向きな声”が。

島津商店・島津修さんは、「築地のブランドは、僕ら仲卸が作ってこっち来てるんだから、僕らがいる方がブランドでしょ、そうなっていく、そうしなきゃいけない」と話した。

浜のや商店・古畑社長は、「もう後戻りできない、前向きですよ。83年で築地のブランドができあがって、世界一の築地市場。今度は、世界一の豊洲市場を目指して、前向きですね」と話した。

いろいろな思いが詰まった今回の豊洲市場となるが、今回は、築地から豊洲に市場が移ったが、築地にくる前、市場は日本橋にあった。

今から90年前に、日本橋から築地に市場が移転した。
その時も、いろいろ地域住民から反対する声が上がった。

これを乗り越えて築地ブランドがようやくできあがっての、今回の豊洲への移転。
豊洲もこれから大変なことがあるとみられるが、これを乗り越えていかなくてはいけない。

1つの課題として、築地市場の取り扱いが、ピーク時から半減していた。

生産者から消費者、卸を通さなくてもインターネット通販で直接、橋渡しができる社会が今、構築されてしまっている。

だから仲卸の存在自体がどうなのか、こういったところもメスが入れられている中で、豊洲ブランド。
漢字の通り、豊かなブランドになっていくことが期待される。

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